お彼岸も終わり、花の出荷もピークが過ぎると
花農家では一段落です。4月8日の“花祭り”には畑からつんできた
沢山の花でお釈迦様の誕生日を祝います。
お釈迦様の像に甘茶をかけ、手を合わせたらお堂に入り、皆で楽し
い一時を過ごします。
ペンションオーナーの日記帳。
太夫崎地区の行事の1つである氏神様の掃除は毎月1日に区民総出で行われます。
神社、お稲荷様、共同墓地、集会所、最後に山の上のお不動様へと
続きます。
綺麗になった不動尊の境内から太平洋が一望でき気分壮快です。
毎年2月中旬頃の晴天の日を選んで作ります。
1斗の大豆と同量の米麹、6kgの塩で味噌を作ります。
前もって薪を用意し前日に豆を洗い水をたっぷり浸して1晩つけておきます。
米麹は、ほぐしてあら塩を加えてもみ込むように混ぜておきます。
当日、朝8時頃~昼食を挟み、3時頃までかけてゆっくり豆を煮ます。そして、親指と小指でつまみ軽く押しつぶせるようになったら
ミンチにかけて熱いうちに麹と混ぜ合わせ煮汁も加えながら程よい
固さになったら樽につけ込み、堅く絞った塗れた布巾で表面をぴったり覆いラップをかけて落し蓋をし、重しをのせて紙蓋をします。
それを暮まで冷暗所に保存します。
途中に全体を良く混ぜて、布巾、ラップを取り換えて上澄みがひたひたになる程度の重しに換え、寒くなるまで待ちます。
毎年2月7日に区の役員(男性5名)が集会所に集まって“綱つり”を作ります。
綱に下げるのは、草履、桟俵、手桶、サイコロです。
草履などはまともに作ってはならないとされ、ここに住んでいる者がまともな人間ではない事を疫病神や外部からの進入者に知らせる事で災いが入ってこないようにむら境などに張ります。
女性達は山の波切不動尊横のお堂に集まり大数珠を回して無病息災
を祈りながら賑やかに百万(百万遍)を行います。
大数珠は、太夫崎区の大多数の女性3~40人が輪になって座り、やっと回せる程でその1つの玉の大きさはピンポン玉程です。
その輪の中に長老2人が入り鐘を打ち鳴らします。その軽快な鐘の音に合わせて大数珠を回し念仏を唱えます。
いろりでは茶がまの湯も沸いています。
大きな音で鐘が連打され朝から百万遍の終りが告げられると、各々
持ちよった自慢の料理を広げ皆で食べ比べ賑やかで楽しい宴がいつ終るともなく続きます。