記事一覧

初不動(1月28日)

         <田舎暮らしの1年から>
山の中腹に、岩を削って祭られている“波切不動”は、元禄の大地震(房総での死者10万人)の時、津波を恐れ村人がここ迄逃れてきて助かったという場所に建てられています。
無病息災を祈願してこの日は、護摩焚きがあります。
古いお札を焚き、御前さん(住職)に祈願していただいた新しいお札を手にしたら部落の全世帯(50軒)の人達がこの不動産に集まり
新年の法話を聞きます。
ファイル 9-1.jpg
ファイル 9-2.jpg
ファイル 9-3.jpg

巾のり解禁(1月下旬の大潮の日)

        <田舎暮らしの1年から>
房州の雑煮には、“巾のり”が欠かせません。
東京湾の海苔とは違い外房に生えている海苔は、厚く巾の広いのが特徴です。成長すると10~15cmになり、それを摘みとって青海苔と同様に、“す”に延ばし天日干しにします。
どこの家でも所狭しと100枚~200枚の海苔が庭先を飾ります。
この季節の風物詩で、卸値で1枚200~300円します。
主にお正月に需要があるので暮の巾のりは、1枚300~400円します。解禁日は決められていて(大潮の2~3日昼夜)、12月に入ると
皆その日を待ちわびています。
冬の海でも胴長(ゴム製の胸まであるズボン)を着るので寒くないそうです。もっともたった2~3日で5~60万円の稼ぎがあるので寒さなど気にならないのは当然です。
冬になって最初に採るのが“新巾(12月の中旬ごろ)”、年を越して採るのを“旧巾”といい大分安くなってしまいます。
磯の香りが強く普通の海苔とは食べ方が違います。火であぶり細かくもみ、長ねぎのみじん切り、鰹節と醤油、お湯を少しかけて食べます。
お正月の雑煮に入れるのは、巾をきかせるという縁起を担ぐ為と言われています。
ファイル 8-1.jpg
ファイル 8-2.jpg

青海苔取り

      <田舎暮らしの1年から>
岩の上や、港の船着場には、この季節、苔のように鮮やかな青海苔がはえます。潮見表を頼りに潮の引く時間を調べ、竹ザルを片手に
浜へ出かけます。30分ぐらいすると5~60枚分の海苔がとれます。
澄んだ海水の中で20cmぐらいに伸びた海草が“ユラ、ユラ”揺れているのを採るのでそのまま口にしても大丈夫です。(但し塩い。)
本当に奇麗な海草です。ミネラルそのままで、摘み採った青海苔は
細かく刻み真水で洗い“す”に延ばし、天日干しにします。ファイル 7-1.jpg
ファイル 7-2.jpg

お捻り

        <田舎暮らしの1年から>
新年1月2日、漁師は、自分の船から“お捻り”を投げます。
“お捻り”とは、小銭を紙に包んだ物。
それを地元の女性、子供達が競い合って幸運を願い拾います。
そして、アル・モールにも大勢の人達がどっと押し寄せてきます。
私達も1年の商売繁盛と家内安全、無病息災を祈って“お捻り”を
投げます。
 それはそれは大騒ぎになります。お泊りになっているお客様も
びっくりされています。
ファイル 6-1.jpg

新年のはじまり

     <田舎暮らしの1年から>
半農(花栽培)、半漁(磯根漁)の温暖な江見太夫崎の暮らしには、古くから伝わる仕来りや生活習慣があります。
新しい年があけると山の中腹にある“波切不動”に初詣で。

ファイル 4-1.jpg
ファイル 4-2.jpg
ファイル 4-3.jpg

ページ移動